大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和23(れ)2014 判決

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

弁護人岩城重男の上告趣意は末尾に添附した別紙書面記載の通りである。

上告趣意第一点について。

按ずるに、被告人等が本件強盗未遂、強盗予備の各行為に使用した玩具用ピスト

ル一挺について特に証拠物として証拠調をした形跡のないことは所論の通りである。

しかし、原判決においては、右玩具用ピストル一挺を有罪の証拠として採用したも

のではないから、これについて証拠調をしないからとて、所論の如き違法はない。

次に原判決は所論の如く、右玩具用ピストル一挺を没収する旨の言渡をしている

のであるが、没収物件については必ず証拠調を行わなければならないという規定は

ないから、右玩具用ピストル一挺について証拠調をしなかつたとしても、何等違法

はない。論旨は理由がない。

第二点について。

しかし旧刑訴法第四一〇条第一三号に法律の規定により公判廷において取調ぶべ

き証拠の取調をなさざるときとあるのは、同法第三四二条のように、特に法律の明

文を以て、公判廷において取調ぶべきことを規定してある場合に、その取調をしな

かつたような場合を指すのであつて、裁判所が必要と認めない証拠書類について法

廷の証拠調をしない場合の如きはこれに該当しないものである。そして所論の捜査

調書と題する書類は、原判決において証拠として採用したものでないから、前点に

おいて説明した通り、原審の証拠調手続には違法はない。論旨は理由がない。

よつて旧刑事訴訟法第四四六条により主文の通り判決する。

以上は裁判官全員一致の意見である。

検察官 長谷川劉関与

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昭和二四年五月一七日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 穂 積 重 遠

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